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口腔顔面痛(原因不明の歯痛、顔の痛み、顎関節症)に慶應義塾大学での永年の経験と米国口腔顔面痛専門医資格を持つ和嶋浩一が対応します

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口腔顔面痛診療を一般開業歯科医師へ拡げる

2000年に口腔顔面痛懇談会を立ち上げて以来、米国をはじめ世界の口腔顔面痛に追いつくことを目的に学会活動をしてきました。日本口腔顔面痛学会のレベルは上がりました、ところが口腔顔面痛は一般市民に知られるまでになっていません。口腔顔面痛を煩った患者さんが自分の病気が口腔顔面痛であると自覚するに至っていません。類似する疾患に顎関節症があり、顎関節症は社会に認知されていて、「私のアゴの不具合は顎関節症ではないか」と言った具合に広く知られています。この違いは何でしょうか、一番の要因は顎関節症を開業歯科医師が診断、治療することがあるからではないかと思います、診断、治療の質的問題はさておいて 残念ながら、口腔顔面痛は学生教育されることがなく、卒後大学で専門研修を受けた人しか、治療できる知識技術を持っていないのが現状です。治療者の数の少なさが社会に認知されるに至っていない根本理由かと思います。日本口腔顔面痛学会は今年度専門医研修システムを改正しました。大学での研修は受けられなかったが開業した後に口腔顔面痛に興味を持ち自己研修している方が指導医を招いて研修することにより専門医の受験資格が出来るという制度です。
私はさらにオンラインでの専門的研修が可能ではないかと思っています。専門医を目指さないにしても、自分の患者さんをオンラインで指導医に医療面接してもらい、そこに陪席して研修する、後日、その結果と鑑別診断、検査法をオンラインでデスカッションするなど、現状ではオンラインを縦横に活用して研修することが可能になっています。
オンライン研修の目的は多くの一般歯科医師が口腔顔面痛の概念を理解し、歯科の基本である歯原性の疼痛と非歯原性の疼痛の鑑別が出来る様になり、これは歯が原因の痛みではない、従って口腔顔面痛に分類される痛みだろうと診断できるようになってもらうことです。
2021年11月02日 20:00

解釈モデルとは 聞きましょう、患者さんの考えていること

•患者さんが自らの病気(illness、医師のとらえる疾病 disease)を解釈する枠組みを、解釈モデル(説明モデル)と言います。  
Harvard 大学医学部の医療人類学と精神医学の教授であるKleinmann、Aが提唱した概念です。
•患者さんが病気の当事者として1)自分の病気の原因をどうとらえ、2)なぜ発症したのか、3)どの程度重いのか、4)予後はどうなのか、5)どんな治療が必要なのか等、自身の病気について想定していることがあります。
慢性経過している場合、なかなか診断がつかない場合には特に患者さんが自身の病気について、自分のもつ病気に関する知識のなかであれこれ考えてしまいます。そのように患者さんの自分の病気について思っていることを、自分の言葉で述べてもらい顕かにしてもらいます。これにより、患者と医者の病気認識のズレを少なくし、 患者さんが納得、満足のいく診療が進められます。
・2008年頃に歯科でもOSCEという、患者さんでの実習に必要な臨床実地能力があるかどうかの試験が始まり、このための教育も行われるようになりました。この教育の中に解釈モデルも含まれていますので、卒後15年以内の歯科医師は知っています。私はつい最近まで知りませんでした。北里大學の宮岡教授に教えてもらい、臨床に活用しています。
患者さんと私が、病気の理解が違うと話しがかみ合わなくなります。話していて異和感がある場合には患者さんの解釈モデルが私の考えが違っている訳です。最近は医療面接の段階で必ず確認しています。

臨床の場で、病気について患者さんとの食い違いを無くすために、このようなことをしています。こちらも覧てください。
解釈モデルと医療者が考えた病気のストーリーを摺り合わせる
https://wajima-ofp.com/blog_articles/1663289038.html
 
2021年10月31日 11:04

口角は噛み癖に引っ張られる 顔面非対称第2報 

第1報で顔面の非対称が何故起こるのか 和嶋仮説を説明しました。 最新版 wajima-ofp.com/blog_articles/1707103365.html
咀嚼時に 食塊を歯に乗せるために 咀嚼筋と一緒に舌で食べ物を歯に寄せる、頬粘膜がピント張る、舌筋(舌下神経支配)、頬筋(顔面神経支配)と咬筋(三叉神経支配)が共同運動によって片側の表情筋の筋緊張によって顔面がねじれる。
 以上の食事の際の偏咀嚼による咀嚼筋表情筋の共同運動の結果、咀嚼側の顔面の変化に加えて日中、睡眠時のかみしめの際にも咀嚼筋が収縮するのと合わせて表情筋が緊張するため、上記の変化が一層強化される。
という、仮説です。
偏咀嚼による顔面のねじれが生ずる一番の原因は咀嚼に共同して生ずる表情筋の緊張です。表情筋は通常の筋は動かない骨に付着する起始からはじまりと動く骨の停止に付着します、従って筋緊張すると骨の位置が変化する場合があります。しかし、骨は単一の筋で動かされていないので、現実には位置変化はありません。ところが、表情筋は立ち上がりの起始は骨に付着しますが、動かす部分は骨ではなく口輪筋です、従って、表情筋が緊張すると口輪筋が片方に引っ張られて、結果的に片方の口角が後に引っ張られれてしまいます。これが顔面非対称の最たる点です。

ここ数年マスクをしているので顔面の非対称、口角のズレが目立ちませんが、マスクを外すと気になる人が多いと思います。
新しく総理大臣になられた岸田さん 口角が左奥に引かれ、左の目尻が下がり、左側頬部の筋の緊張があります。きっと、左側偏咀嚼と思います。表情筋の筋痛、咬筋の筋痛があるかも知れません。
表情筋の確認は、口腔内外の双指診で行います、触診しながら、いろいろな表情をしてもらいます、例えばイー と発音してもらうと笑筋が緊張します、薄い筋なので非常に敏感に反応します
咬筋に硬結、圧痛がある場合には表情筋にも圧痛が認められます、咬筋の圧痛よりも かなり強い圧痛です。表情筋の関連痛が歯痛として感じられることもあります。
審美歯科では白くする事が強調されていますが、顔面非対称の原因追及と改善も大きな歯科の仕事と思います。
原因の偏咀嚼を修正、その原因は欠損や干渉などの咬合の問題かも知れません。
口輪筋、表情筋、咀嚼筋の緊張に対してはまずはクセの確認、修正には理学療法による筋緊張緩和が適応と思います。
Wajima流では、ズレた側のほっぺたを膨らます練習をしてもらいます、これによりズレた側の表情筋のストレッチになり、健側の口角を引っ張ってズレて口輪筋を元に戻すことが出来ます。
2021年10月25日 20:36

慢性痛による苦悩への対応法 認知行動療法

器質的痛みの治療にプラスして 認知行動療法
•痛みの治療では、最初に炎症などによる侵害受容性疼痛、神経障害性疼痛などの器質的痛みを原因を探し、それに対する治療を行う。
•痛みは生体サインとして不可欠な身体感覚(痛覚:器質的痛み)と、痛みから生じる苦悩(感情・認知)の両側面を持っている。
•両者は密接に絡み合っており、片方のケアを怠れば、もう片方へ悪影響を及ぼし、痛みを悪化させる。
•一般に、急性疼痛であるほど生体サイン(痛覚)としての要素が大きく、慢性化するにつれ苦悩の要素が大きくなる。
•    痛み(痛覚)への対処と苦悩への対処、両方をバランスよく行うことが重要となる。

苦悩への対応 認知行動療法とは
•慢性疼痛は、最初は生体サイン(痛覚)であった痛みに苦悩が付随するようになった状態と言える。
•認知行動療法では個人の認知、感情、身体反応、行動に焦点を当てる。
•これらの4要素が上手く適応出来ない(非適応的:道理に合わない、うまくいかない)悪循環を作り出すことによって4要素が悪化、持続され、一層痛くなる。
•認知行動療法はこの悪循環を良循環に変えるために、各要素の状態を理解し、歪みを修正することで痛みを管理する。
•認知行動療法は苦悩の原因となる「ネガティブな感情や認知」を「適応的な、現実にそった柔軟な考え方」に変え、痛みに振り回されずに生活できるようになることを治療目標としている。
2021年10月17日 20:13

開口ストレッチ アシストブロック

開口ストレッチアシスト
筋緊張への対応のなかでセルフケアの一つとして開口ストレッチを指導します。咀嚼筋障害の開口ストレッチの方法としては、UCLA(米国カリフォルニア大学ロサンゼルス校)で舌を切歯乳頭につけたままで開口し、6秒保持を6セットが知られ、米国では一般的に行われています。
全身の筋障害へのストレッチが科学されて、1回30秒以上、一日3回以上を隔日に行うことによりストレッチの効果が持続するという結果があります。私はこの原則に基づいて開口ストレッチを患者さんに指導しています。以前は、30秒開口ストレッチを自力あるいは自分の手指で伸展させるように指導していました、ところが、30秒開口中に咬筋、側頭筋などが逆に緊張してしまうことが判りました。そこで開口保持のためのは発泡スチロール製の開口アシストブロックを開発しました。当クリニックの患者さんには順次配布しています。 使い方:軽く口を開けて、前歯の間に発泡スチロールブロックの30mmの小さい方から入れて、当たったところで止める。発泡スチロールにアゴを預けるつもりで開けるのを止めます。このまま30秒です、テレビを観ながらでも、音楽を機器ながらでも、発泡スチロールに歯が食い込んでもokです。
発泡スチロールですから自分でカッターで切って作れます、また、キレイに切るには電熱式の発泡スチロールカッターもあります。
 
2021年10月16日 08:50

顔面の非対称は噛み癖で起こる

表情筋
最近はテレビを観るのは、朝に出かける前に時刻を気にしながらニュースを観るくらいですが、気になるのはアナウンサーの顔面の非対称
顔がねじれていますよ、と言いたくなります、そのままにしていると、もっとひどくなりますよと
長い間、テレビ局の歯科診療室に週に一回勤務していました。其の頃、アナウンサーの皆さんに顔面の非対称の話をした事がありました。テレビで真正面から大写しになる人の顔がネジレているのはチャーミングポイントにはならない、直しましょう  整形外科的にはではなく、噛み癖を自覚して修正すること、バランシングコンタクトという咬合異常がある場合にはスプリントや咬合調整により改善できますよと伝えました。
最新版 wajima-ofp.com/blog_articles/1707103365.html

顔面の非対称が何故起こるのか 和嶋仮説です、何処にも本格的研究はありません。
 舌筋(舌下神経支配)、頬筋(顔面神経支配)と咬筋(三叉神経支配)という神経支配の異なる筋肉が共同運動して片側の筋緊張によって顔面がねじれ非対称となります。
後方への偏位
1.かみ癖側に口角が引かれる(筋は通常、骨と骨を結んでいますが、表情筋は骨と口輪筋を結んでいるので、表情筋が緊張、拘縮することにより口輪、口角が引かれてしまいます。)
2.かみ癖側の頬部に凹凸が出来る、反対側は凹凸無く、ふっくら(筋緊張で頬部が筋肉質になり、非咀嚼側は脂肪によってふっくらのままです。)
下方への偏位
3.頬部の膨らみが下に落ちてくる
4.目尻が下がってくる、眼裂がやや細くなる(咬筋が緊張、拘縮することで目尻の皮膚が下方に引かれてしまいます。)

これらの変化が生ずる解剖学的、神経生理的解説、
咀嚼時に咬筋が収縮する、偏咀嚼で片側だけ活動させるために半側が大きくなる、特に咬筋の下部が肥大 (3)
咬筋は上下方向に収縮するので上の皮膚も収縮、これにより目尻が下がる (4)
 
咀嚼時に 食塊を歯に乗せるために 咀嚼筋と一緒に舌で食べ物を歯に寄せる、頬粘膜がピント張る、舌筋(舌下神経支配)、頬筋(顔面神経支配)と咬筋(三叉神経支配)が共同運動 
 
筋肉は骨と骨に付いていて、固定部分の骨の起始と動く部分の骨の停止に付着して、骨を動かします、ところが表情筋は固定部分の骨の起始と動く部分の口輪筋の停止に付着して、口唇を動かします。
頬筋は上部分、下部分に別れて、付け根は上下の骨 そこから前方に伸びて唇を動かす口輪筋に付く頬筋が収縮すると、頬粘膜が上下に引かれてピント張る、口角は後方に引かれる
偏咀嚼をしていると、片側の頬筋のみが活動し、口角が付け根の骨の方向 つまり 後ろに引かれてくる(1)、

咀嚼の際は頬筋だけでなく多くの表情筋が共同運動する、偏咀嚼では片側の表情筋が筋骨隆々的に凹凸が出来る  (2)
 
以上の食事の際の偏咀嚼による咀嚼筋表情筋の共同運動の結果、咀嚼側の顔面の変化に加えて日中、睡眠時のかみしめの際にも咀嚼筋が収縮するのと合わせて表情筋が緊張するため、上記の変化が一層強化される。(1.2.3.4)
という、和嶋の仮説です。
鏡の前で笑ってみましょう、この時にまさに笑筋が緊張して口角を後上方に引き上げます、左右を比較してみてください、非対称に片側に大きく引かれているようであれば、顔面非対称の可能性があります。
自己対策は、ズレのない側で咀嚼することを心がけることです。つまり、自分で何時もどちらで咬んでいるかを観察し、両方と言うよりも反対側で咀嚼するように心がけましょう。
積極的な修正は続編をお読みください。  https://wajima-ofp.com/blog_articles/1635161762.html
 
2021年10月13日 09:27

問診から医療面接、そしてオンライン相談


病院を受診すると、受付手続きの後に医師と話す事になる。かつて「問診」と呼ばれていた時代には,医師が知りたい情報を集中的に効率よく患者から収集するという作業が中心に行われていた。
大学病院では研修医が最初に「予診」という病歴聴取を行った後に、其の情報を元に初診医が診断を行っていた。
口腔顔面痛診療の第一歩が「医療面接(medical  interview)」である。かつての「問診」が医療面接と名を変え、診断を付けるための医学的側面としての病歴聴取にとどまらず,患者の考える病気の「ナラティブ:物語」、患者が対話を通じて語る病気になった理由や経緯、病気について今どのように考えているかなどを聞き出し、好ましい医師患者関係を構築することにより治療への動機付けをも目指したものとなっている。
口腔顔面痛の診療で重要なのは、患者の訴え、問題を明確にし、正しく診断することである。そのため、問診表の記載、医療面接、身体診察、診断的検査から、診断を導き、治療または他科への紹介を行うという一連の流れを実行することが重要である。
現在は、この流れの中で身体診察、診断的検査に至る臨床診断推論まではZOOM等を用いてオンラインで実施可能になっている。以前のブログに書いたように、患者さん、主治医と離れたところから指導医がオンラインで治療に当たることにより、口腔顔面痛の均てん化は早期に達成できると思う。
 
2021年10月09日 16:30

ノーベル生理・医学賞 温度感覚、触覚

今年のノーベル生理学・医学賞は,温度受容体および触覚受容体を発見した功績で,米カリフォルニア大学サンフランシスコ校のジュリアス(David Julius)教授,米スクリプス研究所のパタプティアン(Ardem Patapoutian)教授の2氏に授与される。
 
痛み治療に関わる者たちは温度受容体TRPファミリーを相手に仕事しているようなもので特に受賞対象のTRPV1という43度の熱で痛みを感じる受容体は非常に密接に感じます。
例えば、炎症で痛みを感じる場合に冷やすと楽になる、これは炎症物質がTRPV1に作用して過敏にして、43度よりも低い温度、体温が少し上がっただけでも痛みを感じるようにしているのです。
そして、冷やす事により体温が下がるとTRPV1が刺激されないために痛みが出なくなるということです。
また、ロキソニンなどの抗炎症性鎮痛薬は炎症部分でTRPV1を刺激するプロスタグランジンの発生を止めTRPV1の過敏化を止めることにより、体温ではTRPV1が刺激され無いこととなり、痛みがでなくなるという作用です。
この様にTRPV1は痛み治療に密接に関係する受容体です。残念な事として、1997年TRPV1の発見に深く関わっていた富永真琴先生が共同受賞できなかったことです。
 
2021年10月08日 18:07

オンライン口腔顔面痛診療指導

日本口腔顔面痛学会は専門医育成の一環として、準研修機関が追加されました。
専門医試験受験資格を得る新たな方法として、自院に週一日指導医を招いて診療指導を受けることが認められました。 活用が増え、多くの専門医が育成されることを望みます。

専門医資格までは望まないが、認定医の資格は取りたい、あるいは口腔顔面痛の診療をしたい、でも、指導してくれる人がいない、週に一日指導医を招くほど患者さんは多くないという場合の解決策として私が考えたこと。
zoom等を用いて、オンライン診療指導をうける方法です。
口腔顔面痛患者さんを診たが、上手く診断がつかない、診断に自信がないなどの状況の場合に活用です。
1)患者さんの了解を得て、診査資料を指導医に開示する。
2)診療日、zoom等を活用して、指導医が医療面接する、それを主治医は同席して聞く。
3)主治医は医療面接の結果に基づき、仮説演繹法によりいくつかの鑑別診断を想起する。
4)鑑別診断の確認のために診査、検査を行う、この際に指導医の指導を受ける。ここまでzoom等でLive オンラインで行う。
5)後日、医療面接、診査診断の結果を基に、主治医と指導医でzoom等でデスカッションを行い最終診断し、治療法を決定する。
6)治療経過に応じて、指導医に相談する。
ご意見、コメント等ありましたらメールください。 wajima@keio.jp

2021年10月06日 17:38

オンライン相談 日本口腔顔面痛学会専門医マップ

口腔顔面痛の診療はどこでも受けられる状況にありません。東京都内は幸いに大学に専門医の在籍して診療していますし、当クリニックの様に専門クリニックもあります、しかし、東京から離れると専門医はほとんどいません。日本口腔顔面痛学会は口腔顔面痛診療の均てん化を目指して、各県に最少でも一人の専門医がいる状況になってほしいと思って、研修活動をしています。

口腔顔面痛の主体をなす非歯原性歯痛という概念が歯科界に少しずつ広がり、一般歯科医師の方々が痛み診断のなかで、患者さんの訴える痛みの原因がはっきりしない、どうも歯には原因がないと思った時に、歯の原因ではない痛み 「非歯原性歯痛」ではないかというアイデアが浮かぶようになってきています。以前は、原因不明、異常なしとして、痛みがあることに懐疑的な目を向けられることもありましたから、非歯原性歯痛を思い浮かべてもらうだけで非常に喜ばしいことです。
ところが、非歯原性歯痛が疑いが挙がっただけでは痛みは収まりません。非歯原性歯痛の原疾患の診断をして、其の疾患の治療をしなければなりません。この原疾患診断と治療は口腔顔面痛専門医でなければできません。 口腔顔面痛専門医が近くにいなかったらどうしましょう、このような悩みが現状です。専門医の数を増やし均てん化を達成するにはまだまだ時間が必要ですが、日本口腔顔面痛学会では専門医マップを作って、専門医探しの手伝いをしています。https://jorofacialpain.sakura.ne.jp/?page_id=2959
近隣に口腔顔面痛専門医がいない状況は日本だけではなく、世界中で同じです。現在、世界中の至るところに日本人が住んでいます。其の方々の中にも口腔顔面痛を患い、地元の歯科にかかったが全く治らず、苦しんでいるという声を聞きます。このような声は、海外在留者の日本に住んでいる家族の方が当クリニックを見つけて相談してきてくれます。家族との会話ではなかなか症状が伝わらず、海外在留者とメールで相談になったら、電話で話すことも増えてきました。解決策が生まれて喜んで頂くことになっても、費用の問題が生じます。 解決策としてオンライン相談を始めました。 風の杜歯科 オンライン相談 http://kazenomorishika.com/online.php
コロナ禍のなかで国内ではオンライン診療が一気に広まりました、同様のシステムを活用して、症状を聞き、相互に画面で顔を観ながら納得の行くまで話ができます。
このシステムは海外だけではなく、国内においても活用でき、とりあえず今の痛みを相談したい、近くに口腔顔面痛専門医がいないので、今後どうすればよいか相談したいなどに活用してもらっています。
オンライン相談の後に、主治医と相談して、主治医の治療をzoom等を介してLiveでみせてもらい、こちらから診査法、治療法等を指導することもできるようになっています。
デジタルの進歩をどの様に活用するか、更に先に歩を進め、発信していきたいと思っています。
 
2021年10月06日 17:06