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口腔顔面痛(原因不明の歯痛、顔の痛み、顎関節症)に慶應義塾大学での永年の経験と米国口腔顔面痛専門医資格を持つ和嶋浩一が対応します

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解釈モデルに不安を見つける 不安を解消するには

歯科の病気の中で一般社会で認知度が低い病気の代表が口腔顔面痛、非歯原性歯痛です。認知度が低い故に、診断がつかず、不安感、心配が増した状態になり、慢性疼痛になってしまいます。口腔顔面痛の治療には不安感、心配の解消が必須です。

当クリニックを受診する口腔顔面痛の患者さんを診ていて気がつくことは、歯痛、顔面痛の原因が不明、はっきりしないと言う状況のままに歯の治療が続いていたり、何軒も医療機関を受けているが納得いく説明が得られないまま、症状が始まってから半年、1年という状況にあることです。このような憂うべき状況は、口腔顔面痛、非歯原性歯痛が一般社会、患者さんに知らないだけで無く、歯科関係者においても認知度が低いことによります。
もう一つの、歯と関係ない病気に顎関節症があります。
顎関節症はかみ合わせの異常が原因だから、かみ合わせの治療をすれば治るという誤った情報が広まっているが、それでも「信じれば救われる、治る」そのもので、「治りますよ」のひと言で改善することもあります。Sef-limitedと言われるように、幸にして治りやすい病気なので深みに嵌まってしまうことが少ないようです。
当クリニックで行うことは、充分に時間をかけて医療面接し、これまでの経過を聞き、その中で患者さんがこの病気をどのように捉えているのかも聞きます。多くの患者さんは病気について大きな不安と⼼配を抱えていることが判ります。
患者さんの不満は⼤きくは(1)医師が何を⾔っているのか分からなかった、(2)⾔いたいことを⾔えなかったの2つです。
(1)に対しては、診断がついた後は、治療の前に病気についての説明です。患者さんの自身の痛み、病気についての解釈、認知、捉え方を聞き出しながら、標準的な理解とのズレを修正します。
この治療をすれば改善するのにと、治療を始めたい気持ちを抑えつつ、患者さんの納得のいくまで、腑に落ちるまで病気を説明します。
(2)については、最初に数分⾃由に話してもらって います。その間、⼝を挟まずに相槌を打って話を聞くのに徹します。そうしてから治療の話を始めます。

医師と患者の間にはたくさんのコミュニケーション・エラーが発生していて、原因の一端は医師側にあります。医師がみんな最初からコミュニケーションが得意なわけではなくて、意識的にコミュニケーションの訓練をしてな んとかなっている⼈が多いと思います。しかし、訓練をせず苦⼿なまま年齢を重ねてしまう医師も少なからずいます。 私もその一人です。研修医など若いうちは指導医や患者さんから指摘を受けることもありますが、ある程度年がいってしまうと、患者さんは不安 や不満を持っていても我慢してしまうので、フィードバックが受けられなくなってしまいます。若いうちに身につけておかないと、キャリアを積んでから訓練するのは⼤変だと思います。
2022年08月05日 09:27

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