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原因不明の歯痛、顔の痛みに慶應義塾大学での永年の経験と米国口腔顔面痛専門医資格を持つ和嶋浩一が対応します

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非歯原性歯痛 解釈モデルのズレから痛覚変調性疼痛へ

前記の「非歯原性歯痛患者への「原因不明、異常なし」と見捨てられ感」では歯が痛いと幾ら訴えても満足行く治療が受けられない、あるいは痛い訴えた歯の治療が始まったが一向に改善しない、その結果として痛みが強くなってしまう、という非歯原性歯痛診断、治療の現状を危惧して紹介しました。
また、医療の現場において、患者さんの自動思考に始まる解釈モデル、つまり「患者の自身の病気の理解、認知、把握」と「医者の診断、治療方針」にズレがあることが多いことも紹介しました。この解釈モデルのズレに起因する「痛覚過敏=痛覚変調性疼痛」に至る下記の過程を提案しました。
1)「解釈モデルは患者さんの自動思考により作られる」、「歪んだ、不合理な思考により片寄った解釈モデルが作られる」
2)「患者さんの片寄った解釈モデルと医者の診断にズレがあると、不安が生ずる」
3)「不安亢進、痛みを強める気分による痛覚過敏=痛覚変調性疼痛」に至る過程が想定されます。
この仮説は「患者の自身の病気の理解、認知、把握」が「医者の診断、治療方針」とズレがあることが始まりですが、非歯原性歯痛ではこのズレに大きな差異があることに気づきました。非歯原性歯痛が一般社会で認知されていない現状で、「患者さんに自身の病気の正しい理解、認知、把握」を求めることが元々無理である点です。非歯原性歯痛は「痛みを感じる部分と痛みの原因部分が異なるという異所性疼痛」であるからです。
従って、上記の解釈モデルのズレに起因する「痛覚過敏=痛覚変調性疼痛」に至る仮説は修正が必要です。非歯原性歯痛の解釈モデルの始まりに修正が必要で、修正案は下記の様になります。
1)「非歯原性歯痛の解釈モデルは患者さんの感覚、痛み経験により歯痛として作られる」
2)「患者さんが感じたままの歯痛の解釈モデルと非歯原性歯痛を知らない歯科医師の診断にズレがあるので不安が生ずる」 患者さんが痛みを感じる部分の異常を訴えても、元からその部位には異常が無いので、非歯原性歯痛を知らない歯科医師は異常が無い、あるいは原因不明と診断する。患者は痛みが続くのにも関わらず、痛みを理解してもらえない、診断してもらえないことから不安感が増して来る。
3)「不安亢進、さらに、痛みを強める気分が加わる事により痛覚過敏=痛覚変調性疼痛」に至る過程が想定されます。
1)歯の痛みは歯に感じられ、歯に原因があるという、感覚、痛み経験により湧き上がる非歯原性歯痛の解釈モデル、2)、歯の痛みは続く、しかし、歯痛の専門医であるはずの歯科医師は違うという、非歯原性歯痛を知らない歯科医師の診断とのズレにより不安が増悪してしまう、3)a)持続する痛みによる中枢神経系の感作および痛み、b)不安によって、破滅的思考(マイナス思考)が高まることによる中枢神経系の感作のa,b二つの作用により中枢感作が起こり痛覚が過敏となってしまう、このような過程、結果が痛覚変調性疼痛そのものではないかと思います。
さて、解決策は、3)「痛覚過敏=痛覚変調性疼痛」に至る前の1.2)の過程で適切な介入が出来れば、それ以上の悪化を防ぐことが出来ます。
1)歯の痛みは歯に感じられ、歯に原因があるという、感覚、痛み経験により湧き上がる非歯原性歯痛の解釈モデル:患者さんを含めた一般社会の非歯原性歯痛の認知度を高める
2)、歯の痛みは続く、しかし、歯痛の専門医であるはずの歯科医師は違うという:全ての歯科医師が、患者さんが痛みを訴える歯に異常が認められなかった時に非歯原性歯痛ではと想起できる程度の歯科医師の基礎教育を行う、また、患者さんが痛いと感じる歯に異常がありませんと診断された時に私の歯は非歯原性歯痛ではないでしょうかと言える位に非歯原性歯痛を一般社会に認知してもらう。
結論は歯科医師は当然として、一般社会においても非歯原性歯痛の認知度を上げる努力が必要だということになります。
2022年07月25日 20:46

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