慢性化TMDにはTeamApprochが必要
2026年顎関節学会で海外招聘講演をしたEric SchiffmanはDC/TMDのⅡ軸評価が大事であると強調
していました。
Ⅱ軸に問題が無い単純例は本来Selflimitedですから、症状期にはセルフケア、スプリント、薬物療法
で対処すれば、ほぼ改善する、しかし、Ⅱ軸に問題がある場合には
複雑で慢性化しやすく、全ての医療関係を含んだTeamAppr
ochが必要な事があると述べていました。
Ⅱ軸の評価項目の多くはOPPERA研究で初発TMDのリスク因
子に挙げられているものと共通です。OPPERA研究のリスク因
子解析では、全身の併存疾患(重要度スコア100-ランク1)、
口腔顔面領域の様々な症状の数(92.9-2)、身体の痛み(8
0.6-4)、歯ぎしり、くいしばりなどを含んだ口腔機能異常合
計スコア(OBC)(66.0-5)(
元論文にランク3の項目がありません)と言われています。重要度
スコアーの比較法が判りませんが上位3つは100-80であり、
歯ぎしり、くいしばりなどを含んだ口腔機能異常合計スコアは66
.0とかなり離れた数値になっています。歯ぎしり、くいしばりな
どを含んだ口腔機能異常は歯科的に予防対応が出来るという点では
重要ですが、それ以上に、TMD臨床において全身の併存疾患、
口腔顔面領域の様々な症状、身体の痛みの確認しなければならない
ことを再確認すべきです。
Slade: Painful Temporomandibular Disorder Decade of Discovery from OPPERA Studies J Dent Res. 2016 Jun 23;95(10):1084–1092. doi: 10.1177/0022034516653743
Bair Multivariable Modeling of Phenotypic Risk Factors for First-Onset TMD: The OPPERA Prospective Cohort Study The Journal of Pain 2013, v14-2
https://doi.org/10.1016/j.jpain.2013.09.003
リスク因子と言う言葉が流行の様に使われていますが、本来の使い
方は素因を意味するものと思います。もちろん、素因が発症後は継
続化因子になっているものもありますが、発症前、
発症後を区別せず、初発因子、継続化因子をリスク因子というのは
明らかな間違いと思います。特に継続化因子をリスク因子と称して
治療対象にしているのは違和感が大きいです。
2026年07月14日 18:20