▲トップへ

タイトルサンプル

口腔顔面痛(原因不明の歯痛、顔の痛み、顎関節症)に慶應義塾大学での永年の経験と米国口腔顔面痛専門医資格を持つ和嶋浩一が対応します

HOMEブログページ ≫ 冷却スプレーと診断的局所麻酔は歯痛鑑別診断で非常に有用 ≫

冷却スプレーと診断的局所麻酔は歯痛鑑別診断で非常に有用

冷却スプレーと診断的局所麻酔は歯痛鑑別診断で非常に有用
 
口腔顔面痛の臨床では歯原性歯痛と非歯原性歯痛の鑑別診断のために冷却スプレーと診断的局所麻酔を頻用しています。
冷却スプレーを湿らせた綿棒に吹きかけると瞬時に約10度以下になります。これを健全歯の歯頚部に押しつけると5秒程度で冷たさを感じます。知覚過敏の歯では瞬時にズキンとした刺激痛が感じられ、数秒持続します。神経が死んでいる歯では当然何も反応がありません。一方、歯髄炎の場合には歯冠部歯髄だけの軽度の炎症でもズキンとした刺激痛に続いてドックンドックンとした拍動性の持続痛が生じます。歯髄の炎症が進行して根尖部まで進み、根尖の歯髄のみが炎症を起こしている場合には冷却綿棒を当ててから数秒して拍動性の持続痛が始まります。電気歯髄診断器は神経が生きている場合にビリビリと感じて歯髄の生死が判りますが、継発して痛みが生ずることがありません。冷刺激により痛みを発症させるのは患者としては負担になりますが、診断が確定されることが大きなポイントです。冷刺激により持続性の痛みが出てしまったら、すぐに局所麻酔をして痛みを止めて、抜髄処置等を行います。
このような状況で行った麻酔によって痛みが消えたと言う事は、この歯が痛みの発生源であったということの証明になります。そして、これが診断的局所麻酔の真価です。
例えば、患者さんがこの歯が痛いと訴えて来院した、診察したが患者さんがこの歯が痛いと言う歯には齲歯はなく、打診、冷刺激に反応せず、レントゲンでも異常は見つからない、さあどうしましょうか。患者さんが訴えた歯に本当に異常が無いかどうかを更に調べ、多少でも疑いがある場合には、特に今現在、自発痛がある場合にはその歯に診断的に局所麻酔をします。それに寄って痛みが消えた場合はやはりその歯が原因である可能性が高いと言う事になり、原因の精査をします。
患者さんが痛みを訴える歯が原因でない可能性が高い場合には他に歯に痛みがないかどうか、打診痛、冷刺激で反応を調べます。患者さんは下の歯が痛いと訴えたが上の歯であったり、その反対であったりすることも往々にしてあります。そして、打診痛、冷刺激で反応があった場合には痛みの原因になり得るかどうかを確認し、可能性がある場合にはその歯に診断的に局所麻酔をして痛みが消えるかどうか確認します。
上下顎全部の歯を調べても、痛みの原因として疑わしい歯が無い場合には、範囲を拡大して非歯原性歯痛の診査をします。非歯原性歯痛の原疾患診査の順番は、最初に神経障害性疼痛を調べます。左右上下顎の歯肉の感覚検査をします、触覚検査としてミラーの丸い縁で歯肉をさすります、痛みや、いやな感じは無いか、変な感じは無いかを聞き、更に左右比較してどうかを聞きます。そして、刺激した感覚が後に残らないかを確認します。次にピンセットの先で痛覚検査をします。これも他の部位と比較して強く痛みを感じる部分は無いか、そして左右を比較してどうかを尋ねていきます。触覚検査を同様に、終わった後に刺激した感覚が後に残らないかを確認します。触覚検査と痛覚検査で異常所見が認められない場合には神経障害性疼痛の可能性はないと判断できます。もし、何らかの感覚異常があった場合には、次に冷感覚、温感覚の診査をします。この時に冷感覚検査に歯痛診査で用いたのと同じ、湿らせた綿棒に冷却スプレーを吹きかけた冷刺激材を用います。
非歯原性歯痛の次の原疾患検査として、筋・筋膜疼痛を調べます。筋・筋膜疼痛の検査はトリガーポイントを探し、関連痛が出ないかどうか、そして関連痛が出たら、その痛みがFamiliar Pain(何時もの痛みかどうか)、主訴の歯痛が再現されるかどうかを調べます。筋肉を圧しているが、そことは離れた患者さんが痛いと訴えていた歯に痛みが感じられ、何時もの痛みが強くなったり、何か変化したりした場合には、患者さんの訴えていた歯の痛みは筋・筋膜疼痛による痛みの可能性が高まります。確定診断するには当該のトリガーポイントに診断的局所麻酔をして、元々の歯の痛みが消えるかどうかを調べます。筋・筋膜疼痛による関連痛としの歯痛であった場合には診断的局所麻酔により痛みが消えます。
このように冷却スプレーと診断的局所麻酔は歯痛鑑別診断で非常に有用で、私の臨床では汎用しています。
 
 
2026年02月05日 12:51

【English available】

【電話番号】
03-3478-5248

【住所】
〒107-0051
東京都港区元赤坂1-1-7
赤坂モートサイド505

【診療時間】
10:00~13:30
14:30-18:00

【診療日】
火曜日、金曜日、第3土曜午前
※第2火曜は休診し水曜に診療

月別ブログアーカイブ

2026 (8)

モバイルサイト

元赤坂デンタルクリニックスマホサイトQRコード

スマートフォンからのアクセスはこちら

口腔顔面痛
専門医・認定医のいる施設

風の杜歯科
日本口腔顔面痛学会