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口腔顔面痛(原因不明の歯痛、顔の痛み、顎関節症)に慶應義塾大学での永年の経験と米国口腔顔面痛専門医資格を持つ和嶋浩一が対応します

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ナショナルギャラリー500年前の子供彫像に顔面非対称

左側偏位
ゴールデンウィークのワシントンD.C.、米国口腔顔面痛学会から早くもひと月経過しました。スミソニアン博物館の自然史博物館、航空宇宙博物館、ナショナルギャラリー、連邦議事堂見学が印象深く思い出されます。本当にのんびり出来て良かった。
ナショナルギャラリーでは私の好きな点描画で有名なジョルジュ スーラの戸外でのスケッチ画集が一番でした。
その後で、地下の彫像見学、それほどに興味が有ったわけでは無いが、名前を知っているロダンの塑像、鋳造像を観ていたらキレイな少年の大理石像がありました。非常にリアルに彫られていて、表情豊かです。そして、観ていたら、何か違和感が、私が診療の目で観ていたのです。左側偏咀嚼の患者さんに観る顔面非対称の特徴です、左側口角が後方に引かれ、左眼の目尻が下がっています。500年前の子供の彫像に顔面非対称があったことと、彫像のリアルさに驚きました。その他の彫像を観ても、同様に左側に偏位していました。左側偏咀嚼は食事とかに関係しない、右利き(90%)、左利き(10%)と同様に人間の遺伝なのかなと思います。

顔面の非対称が何故起こるのか 和嶋仮説です、何処にも本格的研究はありません。
 舌筋(舌下神経支配)、頬筋(顔面神経支配)と咬筋(三叉神経支配)という神経支配の異なる筋肉が共同運動して片側の筋緊張によって顔面がねじれ非対称となります。
後方への偏位
1.かみ癖側に口角が引かれる(筋は通常、骨と骨を結んでいますが、表情筋は骨と口輪筋を結んでいるので、表情筋が緊張、拘縮することにより口輪、口角が引かれてしまいます。)
2.かみ癖側の頬部に凹凸が出来る、反対側は凹凸無く、ふっくら(筋緊張で頬部が筋肉質になり、非咀嚼側は脂肪によってふっくらのままです。)
下方への偏位
3.頬部の膨らみが下に落ちてくる
4.目尻が下がってくる、眼裂がやや細くなる(咬筋が緊張、拘縮することで目尻の皮膚が下方に引かれてしまいます。)

これらの変化が生ずる解剖学的、神経生理的解説は既に以前のpageに載せてあります。
https://wajima-ofp.com/blog_articles/1634084822.html
 
2025年06月01日 12:11