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口腔顔面痛(原因不明の歯痛、顔の痛み、顎関節症)に慶應義塾大学での永年の経験と米国口腔顔面痛専門医資格を持つ和嶋浩一が対応します

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11月18日アジア口腔顔面痛学会シンポジュウム

11月18日アジア口腔顔面痛学会で、2020年に米国科学アカデミーから発行されたTMD完全勧告レポート(TMDレポート)を取り上げて、シンポジュウムを企画しました。
企画の意図は壮大で、TMDレポー発行の目的を勝手に解釈し、今後のOFP発展の目的も設定して、それに向かって若手を向かわせようというものです。私には先頭に立って牽引するほどのエネルギーはありませんので、後方支援か後方から叱咤激励をしようと思っています。
シンポジュウムの発表者に以下の様なメールを送り、当日まで議論を重ね、準備していこうと思っています。

今後のOFPの目標の一つは、WHOが発行したICD-11に包含された慢性痛の一つである、chronic Headache and Orofacial painにしっかりと対応できるOrofacial pain専門医を育成していくことだと確信しています。
今回のシンポジュウムがその工程のスタートポイントになることを希望しています。
シンポジュウムの前半の企画意図は、NASEM TMDレポート11の改善勧告の学会の解説と発行の背景説明です。
NASEM TMDレポート発行の目的を推定するに、私は2つのポイントがあると思っています。
一つはselfLimitingではない慢性化するTMDへの対応体制を整えなければならない事です。
それには関連医科領域との連携が必須です。 関連医科領域との対等な連携にはOFP領域のレベルアップも必要です。

もう一つのポイントは、AADR2010statementで多くのTMDはselfLimitingであるので、まずPhase1として可逆的な治療から始めるべきである。
そして、症状改善したらPhase2の不可逆的治療をしないこととされた。
しかし、最近ではでこの原則がないがしろにされる傾向にあり、Phase1で症状が消失したら、次のステップとして全例Phase2治療を実施するという流れが正当化されてしまっている。
最近ではOFPの発展により、TMDの筋痛、関節痛の治療も進歩し、不可逆的治療は必要なくなっています。
シンポジュウムの後半では、各国のTMD研究、治療の現状と改善点を提示してもらい、慢性化TMD、OFPへの対応体系構築に向けての方策を皆さんで議論したいと思っています。
2023年10月29日 11:32