痛覚変調性疼痛に関する私の誤解がひとつ解けました
痛みの発生メカニズムとして、侵害受容性疼痛、神経障害性疼痛と心因性疼痛が挙げられていたが、心因性疼痛は発生メカニズムとしては適切でないという事で、第3の発生メカニズムとして痛覚変調性疼痛が提案され、定着してきました。ここからが誤解だったのですが、発生メカニズムでは心因性疼痛が痛覚変調性疼痛に代わりましたが精神心理的因子は痛みの発生因子にならないのかというと、心因性は大きな発生要因のひとつであることに変わりはありません。
つまり、痛みの発生メカニズムでは心因性から痛覚変調性疼痛に代わりましたが、痛みの発生要因としては心因性が重要な因子であることに変わりはありません。
不安、怒り、あせりなどの心因が中枢に、例えば扁桃体に作用して脳機能の変調が生じ、痛み関連神経系を感作して痛覚変調性疼痛が生ずると言うのが、ひとつの痛覚変調性疼痛の発生経路かと思います。
2023年02月12日 17:48