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口腔顔面痛(原因不明の歯痛、顔の痛み、顎関節症)に慶應義塾大学での永年の経験と米国口腔顔面痛専門医資格を持つ和嶋浩一が対応します

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口腔顔面痛専門クリニックではどのような事をしているのか

口腔顔面痛とは、簡単に言うと、口の中やあご、顔などに発生する痛みすべてを含みます。従来からウ蝕や歯周病によって生ずる歯の痛みや歯肉の痛みなど(歯原性疼痛)は良く知られていて、一般歯科臨床では、このような歯が原因の痛みが大半を占めます。治療法も確立されていて、すぐに痛みは治療され問題になることはありません。しかし、患者さんがこの歯が痛いと訴えるが、その歯や周囲の歯や歯肉にはウ蝕や歯周病が無く、原因が無い場合(非歯原性疼痛)があります。このような場合、どのように対処するのが良いのでしょうか。第一選択は経過観察です、経過観察と言っても決して放り投げるのではなく、次回までの症状の変化を観察してもらい、初回と比較するためです。急性の歯が原因の炎症(歯髄炎や急性歯周組織炎)では症状が顕かになり、特徴的な症状が現れて簡単に診断されるでしょう。しかし、経過観察して再診しても、症状に変化がなく、患者さんが訴える痛みに見合う所見がなかったらどうでしょうか。このような状況の際に考えるべき病気が口腔顔面痛です。
 口腔顔面痛の外来で私たち専門医が主に診療をしているのは、虫歯や歯周病などの病変がないにもかかわらず歯や歯肉が痛いという患者さんや口の中や舌、あご、あるいはその周辺や頬部、顔面に痛みがあり、歯科の各科で診てもらったが原因がわからないといった患者さん達です。
診査診断:様々な原因による口腔顔面痛に対して分析的臨床診断推論を駆使して原因を突き詰め、治療方針決定に至ります。
病態:口腔顔面痛の中で最も多いのは、歯に原因がないにもかかわらず歯に痛みを感じられる非歯原性歯痛です。非歯原性歯痛の原因となる病気にはいろいろあります。咬筋、側頭筋などの筋肉のコリが原因のことが最も多く、約半数を占めます。次に、三叉神経痛、抜歯、インプラントなど外科手術による神経損傷に継発した神経障害性疼痛があります。その他に、三叉神経支配が共通である片頭痛、群発頭痛による歯痛、上顎洞炎による歯痛、稀ですが狭心症、心筋梗塞など心臓の病気、またガンの転移が原因の歯痛もあるので注意が必要です。他にも歯や歯肉に分布する末梢の三叉神経末端から脳で感じるまでの間にある痛みのボリューム調整が不安感など心理的影響により混乱して、痛みが強く感じられている場合(痛覚変調性疼痛)などもあります。

慢性痛の治療:口腔顔面痛の多くは慢性痛であるため、治療の基本は急性痛である歯原性疼痛と異なり、原因を取り除くことよりも、運動療法、認知行動療法、薬物療法の3つに重きをおいて、症状緩和に努めます。
筋痛治療:口腔顔面痛で最も多い病態の筋・筋膜疼痛では、原因筋への理学療法等とともにストレスなどへの心理社会的対応を行います。
神経障害性疼痛治療:次に多い神経障害性疼痛は神経が傷害されたことにより過敏化して生ずる痛みへの対応として薬物療法が行われます。神経障害性疼痛の標準治療薬の薬理および処方知識を熟知している専門医が患者ごとに服用法を調整して処方します。  

初診時の具合的な診療内容は、この記事も参照してください。  
口腔顔面痛臨床の実際 患者さんが来院してから治療開始まで 
https://wajima-ofp.com/blog_articles/1660623773.html

 
2022年08月20日 17:02

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