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口腔顔面痛(原因不明の歯痛、顔の痛み、顎関節症)に慶應義塾大学での永年の経験と米国口腔顔面痛専門医資格を持つ和嶋浩一が対応します

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解釈モデルとは 聞きましょう、患者さんの考えていること

•患者さんが自らの病気(illness、医師のとらえる疾病 disease)を解釈する枠組みを、解釈モデル(説明モデル)と言います。  
Harvard 大学医学部の医療人類学と精神医学の教授であるKleinmann、Aが提唱した概念です。
•患者さんが病気の当事者として1)自分の病気の原因をどうとらえ、2)なぜ発症したのか、3)どの程度重いのか、4)予後はどうなのか、5)どんな治療が必要なのか等、自身の病気について想定していることがあります。
慢性経過している場合、なかなか診断がつかない場合には特に患者さんが自身の病気について、自分のもつ病気に関する知識のなかであれこれ考えてしまいます。そのように患者さんの自分の病気について思っていることを、自分の言葉で述べてもらい顕かにしてもらいます。これにより、患者と医者の病気認識のズレを少なくし、 患者さんが納得、満足のいく診療が進められます。
・2008年頃に歯科でもOSCEという、患者さんでの実習に必要な臨床実地能力があるかどうかの試験が始まり、このための教育も行われるようになりました。この教育の中に解釈モデルも含まれていますので、卒後15年以内の歯科医師は知っています。私はつい最近まで知りませんでした。北里大學の宮岡教授に教えてもらい、臨床に活用しています。
患者さんと私が、病気の理解が違うと話しがかみ合わなくなります。話していて異和感がある場合には患者さんの解釈モデルが私の考えが違っている訳です。最近は医療面接の段階で必ず確認しています。

臨床の場で、病気について患者さんとの食い違いを無くすために、このようなことをしています。こちらも覧てください。
解釈モデルと医療者が考えた病気のストーリーを摺り合わせる
https://wajima-ofp.com/blog_articles/1663289038.html
 
2021年10月31日 11:04