顔面の非対称は噛み癖で起こる
顔がねじれていますよ、と言いたくなります、そのままにしていると、もっとひどくなりますよと
長い間、テレビ局の歯科診療室に週に一回勤務していました。其の頃、アナウンサーの皆さんに顔面の非対称の話をした事がありました。テレビで真正面から大写しになる人の顔がネジレているのはチャーミングポイントにはならない、直しましょう 整形外科的にはではなく、噛み癖を自覚して修正すること、バランシングコンタクトという咬合異常がある場合にはスプリントや咬合調整により改善できますよと伝えました。
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顔面の非対称が何故起こるのか 和嶋仮説です、何処にも本格的研究はありません。
舌筋(舌下神経支配)、頬筋(顔面神経支配)と咬筋(三叉神経支配)という神経支配の異なる筋肉が共同運動して片側の筋緊張によって顔面がねじれ非対称となります。
後方への偏位
1.かみ癖側に口角が引かれる(筋は通常、骨と骨を結んでいますが、表情筋は骨と口輪筋を結んでいるので、表情筋が緊張、拘縮することにより口輪、口角が引かれてしまいます。)
2.かみ癖側の頬部に凹凸が出来る、反対側は凹凸無く、ふっくら(筋緊張で頬部が筋肉質になり、非咀嚼側は脂肪によってふっくらのままです。)
下方への偏位
3.頬部の膨らみが下に落ちてくる
4.目尻が下がってくる、眼裂がやや細くなる(咬筋が緊張、拘縮することで目尻の皮膚が下方に引かれてしまいます。)
これらの変化が生ずる解剖学的、神経生理的解説、
咀嚼時に咬筋が収縮する、偏咀嚼で片側だけ活動させるために半側が大きくなる、特に咬筋の下部が肥大 (3)
咬筋は上下方向に収縮するので上の皮膚も収縮、これにより目尻が下がる (4)
咀嚼時に 食塊を歯に乗せるために 咀嚼筋と一緒に舌で食べ物を歯に寄せる、頬粘膜がピント張る、舌筋(舌下神経支配)、頬筋(顔面神経支配)と咬筋(三叉神経支配)が共同運動
筋肉は骨と骨に付いていて、固定部分の骨の起始と動く部分の骨の停止に付着して、骨を動かします、ところが表情筋は固定部分の骨の起始と動く部分の口輪筋の停止に付着して、口唇を動かします。
頬筋は上部分、下部分に別れて、付け根は上下の骨 そこから前方に伸びて唇を動かす口輪筋に付く頬筋が収縮すると、頬粘膜が上下に引かれてピント張る、口角は後方に引かれる
偏咀嚼をしていると、片側の頬筋のみが活動し、口角が付け根の骨の方向 つまり 後ろに引かれてくる(1)、
咀嚼の際は頬筋だけでなく多くの表情筋が共同運動する、偏咀嚼では片側の表情筋が筋骨隆々的に凹凸が出来る (2)
以上の食事の際の偏咀嚼による咀嚼筋表情筋の共同運動の結果、咀嚼側の顔面の変化に加えて日中、睡眠時のかみしめの際にも咀嚼筋が収縮するのと合わせて表情筋が緊張するため、上記の変化が一層強化される。(1.2.3.4)
という、和嶋の仮説です。
鏡の前で笑ってみましょう、この時にまさに笑筋が緊張して口角を後上方に引き上げます、左右を比較してみてください、非対称に片側に大きく引かれているようであれば、顔面非対称の可能性があります。
自己対策は、ズレのない側で咀嚼することを心がけることです。つまり、自分で何時もどちらで咬んでいるかを観察し、両方と言うよりも反対側で咀嚼するように心がけましょう。
積極的な修正は続編をお読みください。 https://wajima-ofp.com/blog_articles/1635161762.html
2021年10月13日 09:27