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口腔顔面痛(原因不明の歯痛、顔の痛み、顎関節症)に慶應義塾大学での永年の経験と米国口腔顔面痛専門医資格を持つ和嶋浩一が対応します

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帯状疱疹ワクチン予防接種と口腔顔面痛

この頃テレビで帯状疱疹ワクチン予防接種のコマーシャルをよく観ます。
2025年度から、65歳の方などへの帯状疱疹ワクチンの予防接種が、予防接種法に基づく定期接種の対象になったからです。帯状疱疹は宮崎県における長年の統計によると、帯状疱疹は50歳以上で急に増えることが判っていて、更に50歳以上の人が帯状疱疹になると約二割の方が帯状疱疹後神経痛に移行してしまうことも判っています。
帯状疱疹は顔面、口腔内にも発生し、帯状疱疹後神経痛になる人がいて治療が大変です。ここが帯状疱疹ワクチン予防接種のコマーシャルと口腔顔面痛との関連性です。
帯状疱疹ウイルスは帯状疱疹だけではなく、ラムゼーハント症候群という顔面神経麻痺、味覚障害、難聴、耳の痛みと口腔内の帯状疱疹が生ずるというやっかいな病気を生じます、そして、後遺症として顔面神経麻痺が残り、帯状疱疹後神経痛が残ります。
帯状疱疹についてはもう一つ興味深い統計データがあります。2,014年10月から水痘ワクチン定期接種により小児の水痘が減り、子育て世代の20-40歳代が帯状疱疹ウイルスに曝露される機会が減って、「ブースター効果」による体内で抗体産生が無くなり帯状疱疹の発症率の増加につながっています。
将来、子供は水痘ワクチン定期接種、免疫が下がってくる20歳以上は帯状疱疹ワクチンの予防接種をすることになるかもしれません。
 
2025年11月16日 13:31